« 賛同表明をしたブログ[121] | メイン | 賛同表明をしたブログ[122] »
2006年09月26日
安倍内閣が本日発足-9条を守るため、安倍内閣との全面対決を宣言します。
今日から第165臨時国会が始まりました。
国会の初日は、内閣総理大臣に自民党総裁の安倍晋三氏が指名し、その後は閣僚人事が順次発表されます。
それを待つ間はもうテレビなんて見てられないですね!ほんと。 延々と○○大臣に△△氏が就任っていうニュースが飽きもせずに流れ続けるわけですから。
そんなわけで、安倍内閣について今日は一言。
安倍晋三氏の「美しい国へ」という文春新書がずいぶん売れているようです。私も一読しましたが、最近の新書のつくりかたというのはこの程度のものなのでしょうか? 新書らしいのは本のサイズだけで、私が新書という形式に抱いている、学術書的な厳密さや権威らしきものを感じられませんでした。
まず、参照した文献が各章末に紹介されていません。たぶんほとんど記憶や伝聞を頼りに書いていて、ろくに原典を読んでないことがビンビン伝わってきます。
また、書籍の形で何らかの見解を述べるのであれば、当然反対意見を想定してその反論も紹介した上でそれへの反批判で返すわけですが、その際に「相手の言質」を「正確に」引用することが求められます。安倍氏はそういう手法は一切とられないで「彼ら(左翼は)は○○という」「だがしかしこれは××でおかしい」と、自分の都合の良い言い換えをしているところがやたら目につきます。国会での質疑を一部引用するときも「ある野党の議員が」と書いて、その質疑が何月何日どの党派の議員によって行われたのかを明示していません。議事録全体を読まれて、安倍氏が都合の良い部分だけを引用していることをなるべく隠したいのでしょうか?そもそも新書としての体をなしていない、書いた文書にお金を払ってもらうには、恥ずかしくなるような本だと感じたのですが・・・
さて、9条と関係のないお話はこれぐらいにしておいて、この本の中では、安倍晋三氏の日本国憲法に対する考え方がどのような物かが明け透けに語られています。
1つ目の特徴は「現行日本国憲法への強い嫌悪」です。
特に前文に対する評価を「詫び証文」と言い切っているところには強い怒りを覚えます。p121~123にかけて書いてある部分です。<われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。>という部分を指して、そのように言っているわけですが、小泉首相が憲法の同じ部分を引用して、イラクへの自衛隊派遣を正当化するのに使ったことは、安倍氏の記憶にはないようです。
2つ目の特徴は「憲法そのものへの無知」です
これはもう、笑い話としか言いようがないのですが、P133~134にかけて「交戦権がないことの意味」
として、「日本を攻撃するために東京湾に大量破壊兵器を積んだテロリストの工作船がやってきても、向こうから何らかの攻撃がない限り、こちらから武力を行使して相手を排除することはできないのだ」などと書いています。
まじめに反論するのもバカバカしいですが、東京湾は日本の領海内です。領土領海内では「交戦権」ではなく「警察権」を行使すればいいだけです。その時に必要とあれば自衛隊を活用したって良い、それこそ憲法の枠内です。同じ憲法の「範囲内」で解釈によって海外に自衛隊を派遣した人の台詞とは到底思えません。
さてこのように、無知に基づく日本国憲法への嫌悪をむきだしに、臨時国会では憲法と両輪をなす「教育基本法」の改悪と、改憲への一里塚としての「国民投票法」成立へ意欲を燃やしてす、危険な危険な安倍内閣。いよいよ臨時国会は始まりました、現時点で憲法9条を守ることは安倍内閣との全面対決とならざるを得ません。ということで、Keep9としては初めて、このエントリーをもって、AbEndキャンペーンに参加させていただきます。
投稿者 Mr.K : 2006年09月26日 20:41
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://our.sakura.ne.jp/abc/mt-tb.cgi/304
このリストは、次のエントリーを参照しています: 安倍内閣が本日発足-9条を守るため、安倍内閣との全面対決を宣言します。:
» 平良さんが命を賭けて戦争を止めようとしている from こんな日は、虹が出るんだ
ご存知の方も多いだろうが、辺野古の海上座り込みを続け、誰よりも本気で戦争を止めようとしている牧師、平良夏芽さんが25日逮捕された。
沖縄タイムス
htt... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年09月27日 08:04
» 新内閣(2) from 内申書制度の廃止を求めます
文部科学大臣の伊吹氏は、朝日新聞によると、「戦後失われた日本人の伝統的な社会規範再生には憲法や教育基本法の改正が必要だ」が持論だそうです。バジルさんが、今年2月... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年09月29日 10:23
» 安倍首相の「改憲志向」に対する危機感 from goo-needs' blog
■ 「改憲志向」を打ち出してきた安倍首相
9月、「戦後レジームからの新たな船出を」「5年後を目途に新憲法の制定を」と唱えて自民党総裁となり、首相となった安倍... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月03日 01:47
» 週刊プレイボーイ偉い!! from お玉おばさんでもわかる政治のお話
あんち・アンチエイジング・メロディさんところで教えて頂きました・・
メロディさんの真似をして・・一人でも多くの人にこれは宣伝したいと思ったの。
この朝日の全... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月04日 09:09
» スーパーコンピュータの平和利用 from アテナ
ネットで「スーパーコンピュータ」について検索していたら,感動といえば大げさになる [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月05日 10:29
» ドキュメンタリー映画「もうひとつの日本を!」 from tamyレポート
財界・経済同友会の重鎮(終身幹事)ながら、改憲と市場万能論に警鐘を鳴らす品川正 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月07日 20:03
» なんか、ものすごい衝撃だったみたい。みんなガックリうなだれちゃってスゴイことになっちゃいました。 from たてしな元気畑の「朝までわくわく」
【9条を守るたてしなの会】
新聞チラシ折込の第2回目も無事終了しましたけれど、おかげさまでカンパも、10月5日の記事に書いた2万円も含めて、3万4千円が新たに... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月10日 00:33
» なんか、ものすごい衝撃だったみたい。みんなガックリうなだれちゃってスゴイことになっちゃいました。 from たてしな元気畑の「朝までわくわく」
【9条を守るたてしなの会】
新聞チラシ折込の第2回目も無事終了しましたけれど、おかげさまでカンパも、10月5日の記事に書いた2万円も含めて、3万4千円が新たに... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月10日 00:33
» 日本に「死の灰」を降らせるミサイル防衛 from goo-needs' blog
■ ミサイル防衛の前倒し
北朝鮮が地下核実験を行ったと発表したことを受けて、安倍首相は10月12日の参議院予算委員会
で、「ミサイル防衛網整備を促進すべく努... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月14日 00:01
» あなたの声を国会と文科省に届けてください! from 内申書制度の廃止を求めます
教育基本法「改正」情報センターから転載します。
情報センターの委員名簿はこちら(3枚目)です。
あんころにもあります。
-------------------... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月16日 09:50
» 「九条の会・筑豊」学習会のお知らせ from ともあきのつぶやき
みなさん、コスタリカという国をご存知ですか?
この中南米のコスタリカという国には軍隊がないんです。
しかし周りには内戦が続いている国... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年10月20日 17:36
» 憲法公布60年、石田純一さん「首相、戦前に戻るつもりですか」 from tamyレポート
今日11月3日は、憲法公布60年の節目。朝日新聞の社会面の記事がサプライズ。 「 [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年11月03日 07:01
» 安倍内閣の支持率続落、39%に 政策、国民感覚とズレ from 総合情報ニュース徒然草
今日は、安倍内閣の支持率が下降の一方との記事より。
昨年の秋より発足した安倍内閣だが、その支持率が下降線の一途をたどっている。
理由としては、... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年01月23日 14:00
» 安倍総理、ついに辞任へ!!記者会見はこちらへ【最新】 from 安倍総理、ついに辞任へ!!記者会見はこちらへ【最新】
安倍総理が自民党関係者に辞任すると伝えたそうです。安倍首相の 辞任の意志は 自民党および民主党にも伝えられたとのこと。また、 自民党・麻生幹事長 も 「聞いてい... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年09月12日 17:13
» ありえねぇ~ from 徒然なるままに…
安倍ちゃんが辞任することになったらしい。先日所信表明演説をしたばかりで、代表質問の初日にバックレる(辞める)なんて最悪だな。敵前逃亡というか、無責任極まりないと... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年09月13日 05:02